コリアンダーアロマ蒸留試験
酒類の香りに欠かせない2種類のアロマ蒸留試験を行いました。まず最初はコリアンダーのアロマ蒸留を行いました。 コリアンダーは、スパイスハーブとして多く知られていますが、リキュールの香りづけにも多く用いられています。 今回の目的はアロマオイルの採取ではなく、「香り」の採取です。
通常アロマオイルを採取する場合、水から水蒸気蒸留を行いますが、クラフトジンやクラフト焼酎など蒸留する場合、醸造アルコールから水蒸気蒸留するので、アルコールにより良い原料の香りを浸透させる上で、どんな蒸留方法が相応しいかを試すのが目的です。 従ってアロマオイルの採取が重要ではなく、むしろアロマ蒸留水へ浸透した香りの採取が重要となります。
試験内容は常圧蒸留と減圧(80℃)蒸留を行いました。 まず初めに試しにコリアンダーの種子をそのまま蒸留したら、香りも弱くアロマオイルも採取されませんでした。種子の殻が固めなのが原因と思い、そこで、種子を粉砕した上で改めて蒸留を行いました。結果常圧蒸留では、柑橘を思わせる様な爽やさ、甘さ、その中にスパイシーさが融合され、力強くも上品な香りが採取され、同時にアロマオイルも採取されました。
減圧蒸留は、常圧と比べて全体を丸くしたナイーブさの中に、スッと爽やかさが残る香りとなりました。アロマオイルの採取はありませんでした。 常圧、減圧共にどちらも申し分ない香りとなりました。あとは実際に酒類の製造を行う方の方針や、商品コンセプト次第で、好みの香りを探究されることをお勧めします。
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